洋服
洋服っていうのは
ハンガーに飾られている時が
一番魅力的で美しい
私がそのワンピースを着たら…
と美しい自分の想像がこれでもかってくらい
膨らんですぐにでも欲しくなる
でも実際に着てみると
想像とは違って見えたりして
そのワンピースは一瞬にして色褪せる
お店の外から
飾られている洋服を見ることが
一番洋服の美しい姿なのではないかな
恋愛相談
恋愛相談ってなんて汚いのだろう
彼にこう言われて
彼女にこう言われて
そこにプライバシーなんて全くない
第三者に相談するくらいなら
相手に直接聞けばいいのに
それで解決するのに
自分の思うように相手を操ろうとするから
苦しいのであって
そんな君はわがままで
もう少し有意義な話ができないのか
そんなやつ全く魅力を感じない
幸福すぎて
私たちはやっぱり幸福すぎて
嫌う必要のない人を嫌ったり
殺す必要のない人を殺してしまう
あまりにも幸福すぎて
そこから見た不幸なんてちっぽけすぎて
ただそれは個人的な不幸なだけ
思い通りにならないこと程度の不幸
険悪する家
私たちはあいつが嫌いで
あいつは私たちが嫌い
憎悪でいっぱいなのに
顔を合わせているときは
ご機嫌仲良しのように振る舞う
そんなことをした先には
何もメリットはないのに
なぜそれをやめようとしないのか
打算にならない打算は馬鹿みたい
大人の事情とかって
ただ自分を守りたいだけ
ずるい言葉
でもずるくないと生きていけないのが
大人なのかもしれない
誰も守ってくれないのが
大人だから
愛は不潔
きみの贅肉のように
使い古した時間の中で存在する
愛は不潔だ
この世界はラブホテルではないのだから
汚い愛を拡散するな
その湿った感情は
あまり美しいものではない
伝わる想いと
ある人のことをふと懐かしんでいたら
夜に連絡がきたりする
3年ぶりに思い出して
3年ぶりのその日に連絡がくる
こういうのって絶対に
想いが届いているのだと思う
その逆も然り
ふとある人に2年ぶりに連絡をしたら
その人が今日私の夢を見たと言う
想いが届いたこれといった感覚はないけれど
何故だか私はそういう行動をとった
この世界にはまだまだ知らないことが
たくさんあって
目に見えるものはどんどん進んでいくけれど
目に見えないものは人類が誕生した時から
何も解明が進んでいないまま
もしも遠い未来で
想いが誰かに伝わるものだと解明されたら
テレパシー的なものが本当に存在するし
誰でも実は使えますよって人類が知ったら
私はきっと想いを届けまくる
メールとか電話みたいに
言葉を届けるのではなくて
想いを届けたいんだ
今、きみのことを
思い出してますっていう瞬間を。