最後の答え
負け組と勝ち組ってある
私は自分は負け組だと思っていた
人生のどこで間違ったのか
どこでしくじったのか
そればかり考えていた
今勝ち組とされている人も
未来のどこかで間違ったり
しくじったりすれば忽ち
負け組の世界へようこそだ
家族や孫にどんなに愛されている
おじいちゃんでも
アクセルとブレーキを間違えると
最後の最後でどんでん返し
こんな最近のニュースを見ていても
みんなどこかでしくじっている
やっぱり最後の最後の寿命が尽きる時まで
結局自分は勝ち組なのか負け組なのか
分からないってことか
そういう人生に対する勝ち負けの価値観は
一体どこでいつ刷り込まれたのだろう
他人の不幸
私を猛スピードで脅かす車がいたら
事故れとは思わないけど
スピード違反で
警察に捕まればいいのにと思う
死んでほしいとかは
思わないけど
ちょっと不幸になれと思う
でもたぶん私がその不幸を望まなくても
きっとみんなどこかで
ちょっと不幸になっている
死ななくていい
ちょっと不幸になればいい
秘密の墓場
この秘密は墓場まで持っていく
なんだかそれは特別で
罪の深いような秘密に聞こえるけれど
墓場まで持っていく秘密って
実は結構多い
彼女がこれで幸せになれるなら
黙っておこう
これは特に彼に言う事ではないな
黙っておこう
黙っておくというのは秘密ということ
そういうファストフード的な秘密は
何の罪もなく意識の奥底へ置いておかれる
それを取り出すこともなく
気づいたらお墓の中
芸術の都パリ
芸術の都は
どのようにして作られるのか
パリの中のモンマルトル広場には
毎日油絵が売っている
全然高くない値段で芸術家たちが
其処此処で売っている
一枚の絵を買った
芸術家たちは年齢層も幅広い
彼らが芸術の都を作っている
夢を捨てない彼らが作った都
学校を卒業したら私たちはタイムオーバー
学校で勉強をしたことも忘れて
会社でせっせと事務作業
パリでは何歳になっても
夢を追い続けていい
芸術が好きなら
とことん芸術家でいればいい
そんな空気を感じた
パリにはどこにも
夢のポイ捨てはなかった
この日本という国は
夢がたくさん捨てられている
心臓の音
言葉にしたら楽になると思ったけど
そんなことはなかった
心臓の音を聞く
私は生きている
今日も明日も明後日も生きる
ずっと生きていたいと思う
あと100年ぐらい生きたいと思う
この社会は嫌いだけど
その中で生きている自分が好きだ
私の体
頑張れ