廃墟化
明々としていたドラッグストアの
看板が逆さ向け
若い気で賑わっていたパスタ屋さん
深夜まで営業していたハンバーグ屋さん
目印だった看板や
イタリア風の屋根や旗はなくなり
真っ暗で巨大な廃墟と化した建物
不景気なのか
ただ単に不人気だったのかは
知らないけれど
真っ暗で巨大な建物はどこか不気味で
中途半端に色々な思い出がよみがえってくる
いっそのこと無くしてほしいけど
そうするときっとそこの思い出も
その飲食店がそこにあったことも
ぜんぶ一瞬で忘れるんだろうなと思う
でもきっとそれが正しい
じゃないとそこは「廃墟と誰かの思い出」しかない町になってしまう